オートオークションと呼ばれる中古車のオークション会場のシステム開発要員として、トヨタが運営している中古車オークション「TAA（トヨタオートオークション）」の東北地区を担当しています。年に２回の定期的なメンテナンスほか、一ヶ月から二ヶ月に一回のペースで現場へ出向き、各会場のニーズに合わせたカスタマイズを行うのも私の仕事。お客様はクルマのオークションに関してはプロであっても、システムのことは精通されていない場合がほとんどなので、専門用語を出来る限り使わず、かみ砕いた言葉でご説明し、理解してもらえる対応を心掛けています。

実は私自身も入社当時は「セリシステム」と聞いてもピンときませんでした。魚市場のセリの風景を想像していたのですが、オートオークションは業界も違えば、商習慣も違います。数十秒でクルマが売買される世界をPC上で操作し、万が一システム障害が起きても、すぐに復旧できるようにしなければなりません。機能を追加するバージョンアップ、システムの変更・改善時には現地で何度もテストを繰り返し、“止まらない”システムによる安定稼働を実現しています。 　

セリというニッチな業態ゆえ、普段聞き馴染みのない言葉が飛び交うなど、最初はわからないことだらけでした。覚えることも多く大変ですが、オークション会場で自分が手掛けたシステムを通して、セリがスムーズに動いている所をみれば、大きな達成感を得られます。「自分の技術がどうビジネスに生きているのか」「使用されるお客様にどんな影響を与えるのか」を現場で実感できることがモチベーションにつながります。安定稼働が絶対条件であり、品質、セキュリティに関して最高レベルの技術を扱っているので、エンジニアとして技術的にもどんどん成長していけると思います。セリは多様な業界で必要とされているものなので、他業種の知識もつけ、提案できる領域を拡げていきたいと考えています。